いつかギリシャへ行くために

古代ギリシャの演劇や現代ギリシャ語を中心に、日々の学びや感動を綴ります。

アイスキュロス『縛られたプロメテウス』

お元気ですか?

 

近頃はまた新型コロナウイルスの感染者数も増加してきていて、

まだまだ以前のような日常とは違った日々が続いていますね。。。

その上さらに熱中症にも注意が必要という。。。

 

こういった日々とどう向き合うかは本当に悩みの尽きぬ状況ですが、

私としては、今こそ「爪を研ぐとき」ではないかと考えております。

 

そこで、現存するギリシア劇についての情報を1作品ずつ、この場に書き留めていくというチャレンジをこれから始めてみようと思います!

 

わけあって今は参考資料が手元に少ないので、

記事公開後も随時情報を加筆修正していく形をとっていく予定です。

 

最終的にはできた記事をもとに勉強会を進めていけたらいいなと思っておりますので、

こんなことが知りたい!というご要望もお待ちしております!

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さて、今回は

アイスキュロスの『縛られたプロメテウス』を扱います。

 

古代ギリシアの演劇は演劇祭の場で上演されていました。

現存する作品はすべてアテネの演劇祭で上演されていたものです。

 

大ディオニュシア祭(市のディオニュシア祭)と呼ばれる演劇祭では悲劇が中心となっており、

3人の作家が各々悲劇3本+サテュロス劇1本を上演しました。

ちなみに喜劇はペロポネソス戦争前と戦中で作品数の変更があったらしく、戦前は5人の作家が各1本、戦中は3人の作家が各1本作品を上演したそうです。

 

アイスキュロスはこの悲劇3本を「3部作」としてつくっており、

『縛られたプロメテウス』もプロメテウス3部作のうちのひとつと推定されていますが、他2作は現存していないため、内容に関しては憶測の域を出ないようです。

 

山形治江さんの著書には以下2種類の順序が考えられるとありました。

(参考文献は記事の一番下にまとめていきますのでぜひご参照ください。)

第一『(天上から)火を運ぶプロメテウス』

第二『縛られたプロメテウス』

第三『解放されたプロメテウス』

 

第一『縛られたプロメテウス』

第二『解放されたプロメテウス』

第三『(和解の)火を運ぶプロメテウス』

 

短いですが本日はいったんここまでとさせていただきます^^

神話や梗概など書きたいことは山ほどあるのですが、

一気にまとめようとすると続かないので・・・苦笑

少しずつ情報を追加していきますのでどうかお付き合いくださいませ

 


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画像はディオニュソス信者の女性です。

古代ギリシャ美術をペン画で再現する取り組みの2作目として描きました。

(前回はオリジナル要素も取り入れましたが今回はできるだけ本物に近づけてみました。)

実際に描いてみると、ものすごく繊細で無駄のないデザインで、こんな素晴しい絵が遥か昔に生み出されていたことにただただ驚くばかりです。

 

ではまた!

Γειά χαρά ! 

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参考文献

山形治江著『ギリシャ劇大全』論創社

・『ギリシア悲劇アイスキュロス筑摩書房 『縛られたプロメテウス』呉茂一訳